路地を曲がればスタジアム

Stadiums

ゴール裏にジャンプ台!?

アルペンシア・スタジアム / Alpensia Stadium

Pyeongchang, South Korea U-20ワールドカップの開幕前、冬季オリンピック開催地の平昌(ピョンチャン)を訪問。この地には前代未聞のスタジアムがあるのです。

ゴール裏からジャンプ台を見上げる

スタジアムは近年、ショッピングセンターやホテルを兼ね備えた多目的型が主流となりました。札幌ドームでは野球とサッカーが共存しています。ファイターズは近い将来、出ていくみたいだけど。

で、平昌。これはあまりにも斬新。ご覧の通り、ジャンプ台がついているのです。

この手があったか……。と私はうなりました。というのも、ワールドカップやオリンピックの施設は大会後、維持・管理がかかるだけの「ホワイト・エレファント(無用の長物)」と化すからです。冬にジャンプ、春から冬にサッカーがあれば、(多少は)利用効率も上がるでしょう。

百聞は一見に如かず。U-20ワールドカップ開幕の3日前、江原と城南によるKFAカップ5回戦が行なわれるというので、バスを乗り継いで平昌のウィンターリゾート「アルペンシア」を目指しました。

平昌アルペンシア

これがジャンプ台のタワー。この山の向こうにスタジアムがある。これは遠い……。

平昌アルペンシア

なるほど、こうなっているのか!

平昌アルペンシア

メインスタンドには実はモノレールが格納されていて、これで山頂まで登ることができる。ちなみにスタンド内には入場無料の「スキ―博物館」も。スキ―とサッカー。どっちがメイン?

平昌アルペンシア

タワーの頂上からスタジアムと、その周辺を望む。高梨沙羅さんは、こんな景色を見ているんですね。

平昌アルペンシア

地上に降りて散策開始。スタジアム横にも3本のミニジャンプ台があり、子どもたちが練習していた。

平昌アルペンシア

これがスタジアムの全景。たしかに、こんなの見たことない。

平昌アルペンシア

見ての通り、お客さんはとても少ない。近くに街がないのだから当然か。

平昌アルペンシア

陽が暮れると、スタジアムは幻想的なムードに。

平昌アルペンシア

終盤、アウェーの城南が決勝点を決める。わずかなサポーターが身を乗り出して熱狂!

平昌アルペンシア

これがチケット。1万ウォンなので千円程度です。

ヒッチハイクで2往復!

ジャンプ台スタジアムを訪れての印象をひと言でいえば、不便。これに尽きます。

スタジアム周りに街はありません。仕方なくリゾート施設内のホテルに泊まったのですが、そこからもスタジアムは遠いのです。公共交通機関はなく、タクシーを呼ぶか、延々と歩くしかありません。

私はタクシー代を倹約して徒歩で向かいましたが、山越えの一本道で音を上げそうに。そこで久々にヒッチハイクを試みると、あっさり車が止まってくれました。結局、ホテルからスタジアムを2往復したのですが、すべてヒッチハイクで済ませました。

韓国を旅するといろいろと不便なことが出てきます。特に移動。ハングルがわからないと、ちょっとした移動が冒険のようになります。しかし、困っていると必ずだれかが手を差し伸べてくれるのが、この国のいいところ。問題が起きても何とかなって、しかも暖かい交流まで生まれます。だから不便なことは、そう悪いことではないのかもしれません。

観客が来られない!

不便に並ぶもうひとつの感想は、寂しい。だって平日のナイターといっても、1000人くらいしかお客さんがいないんです。スタジアムは山の中、近くに大きな街がないのだから仕方ありません。

そうそう、キックオフ直前にホーム江原の選手たちがサインボールをスタンドに投げ入れていました。ゴール裏にいた私も、「こっちこっち!」と子どものように手を振っていたら、だれかが取り損ねたボールが足下に転がってきて難なくゲットできました。これも競争率の低さゆえ。

ただ女の子(サポーター写真の右端、マフラーを頭に巻いた子です)が「それ私の!」と所有権を主張するので、仕方なく譲りました。韓国の人にはいつもお世話になっているし、荷物は増やしたくないですから。

不便で寂しいアルペンシア。しかし、最後にいいことをひとつ。それは江原の応援歌が、恐ろしく格好いいということ。Kポップ風味から男くさい演歌風味まで、流れる曲すべてがズンズンを心に入ってきて、私はひとりノリノリになりました。これがずっと聞けるのなら、試合なんか始まらなくてもいいとすら思ったくらい。いや、試合も結構面白かったんですけどね。

でも一度来たら、もういいかな?

 

 

 

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