採取日：２０１６年６月１２日
採取地：ボルドー／フランス

移動日の早朝。トラムに乗り込み、大きなあくびをしていると、車窓をカラフルな平面が横切っていった。

ややや！なんだ今のは？壁画ではないか！？
FC ROJI壁画部が騒ぎ出した。折悪しく重いリュックを背負っており、パリ行きのＴＧＶの発車時刻も迫っている。だが、ここを素通りしては壁画部の名折れ。意を決して次の駅で途中下車し、件の場所まで戻ってみた。そこで目にしたものは…

おおお。すばらしい作品だ。さっそく記録班がカメラを取り出し、あらゆる角度から押さえる。だがここで論争が起きた。「これはサッカー壁画に認定してよいものか。もしかしたらラグビー壁画なのではないか」「む、むむ…」

写真は鑑定班にまわされた。フランスサッカーの歴史を丹念に紐解いていく。すると…この壁画に描かれたものとまったく同じスタジアムが見つかったのだ。

それは地元ボルドーの強豪サッカークラブ、ジロンダン・ボルドーの昔のスタジアムだった。うむ、間違いない！となると、隣りに描かれた脚は若手時代にジロンダン・ボルドーで活躍したジダンだろう。よし！これはれっきとしたサッカー壁画である！

意気揚々とボルドーをあとにしたFC ROJI壁画部。幸いＴＧＶに乗り遅れることなく、次の目的地リヨンに到着した。この地でもきっと素晴らしい作品を見つけ出すことだろう。乞う、ご期待！