今週のよかったくん

Man of the Match
Apr.02.2017

日本一忙しいキーパーに遭遇!

Yuya Sato, Jef United Chiba 花冷えの午後、千葉へ。そこにはゴールから出すぎた守護神がいました。

千葉

高い高いと聞いていましたが、ここまでとは……。ハイライン&ハイプレスを提唱するエスナイデル新監督のジェフ千葉は、最終ラインを極端に上げた大胆な試合運びをしていました。

フィールドプレイヤー10人が敵陣にいるのは当たり前。その間、自陣はどうなっているかというと、キーパー佐藤優也がひとり68m×52.5mを守っています。キーパーというよりスイーパー。ゴールからこんなに離れたキーパー、世界的にも珍しいでしょう。

当然、敵はこの広大なスペースを狙ってきます。ボールを奪ったら縦一本で大チャンス。これはある意味、佐藤の見せ場。素早く前に出て足技で敵をかわしたり、ヘディングでクリアしたり、バックステップを踏みながら横っ飛びしたりと大忙し。ほとんどワンマンショーです。

試合後、この31歳の守護神を直撃すると、「元々、前に出るタイプなんですけど、こんなプレーはしたことがないですね。この歳で、新しい経験ができるのは楽しいですよ」と話していました。ちなみに指揮官からは、「迷うな、臆せずプレーしろ」と言われているのだとか。

京都サンガとの一戦は、ロスタイムに近藤直也の同点弾が飛び出し、辛くも引き分けに。6節を終え、2勝2分け2敗となりました。ちなみに総得点、総失点はそれぞれ7と8。チャンスとピンチが頻繁に訪れる試合をしているというのに、良くも悪くも数字に表われていません。このあたりの詰めの甘さは、J2ならではでしょう。

サンガは何度となく佐藤との1対1の場面を迎えながら、ペナルティエリア内で勝手に転んだりとチャンスを無駄にしていました。

ハイリスク&ハイリターンを貫く新生ジェフ。この危険な綱渡りの先に待っているものは——。

2017年4月1日 J2:6節 千葉2-2京都 (フクアリ) 受賞者=佐藤優也

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