くまの足跡

Travel Diary
Jun.06.2016

ユーロ2016 エンブレム大賞!(前編)

6月10日に開幕するユーロ2016を祝して、FC ROJIは前夜祭を開催。出場国のエンブレム大賞を決めることにした。審査員は日頃、お世話になっているデザイナーの亞子さん。98年フランスワールドカップを現地観戦した熱心なサッカーファンであり、大の虎キチでもある。

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(右が亞子さん、左は本誌記者)

評価の対象は、あくまでデザイン。サッカーの実績は一切無視。果たしてヨーロッパ最優秀エンブレムの栄冠を手にするは、どの国か——。
《グループA》

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(上から時計回りにフランス、アルバニア、ルーマニア、スイス)

1位はダントツでスイスでしょう。とにかくユニーク。エンブレムというと、枠があるとか形は縦長といったイメージがあるけれど、そうした概念を軽々 と超越している。冒険心に満ちあふれた、素晴らしいデザインです。2位も迷わず、アルバニアで決まり。臆面もなく古びているところが、何ともいい。この劇 画調の黒い雨なんて、何ともいえない懐かしさがありますよね。遠い国から初めてユーロに出てくる、背伸びしていない感じに惹かれます。残るふたつは期待外 れ。フランスは色が暗くなったせいか、昔のニワトリのキュートさがなくなってしまいました。これじゃあ、ちょっとテンション上がりません。

1位スイス、2位アルバニア、3位ルーマニア、4位フランス。

 

《グループB》

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(左上から時計回りにイングランド、スロバキア、ロシア、ウェールズ)

ハイレベルなグループですね。ただ、最下位はスロバキアで決まり。インパクトに欠けます。残る3カ国は混戦ですが、ロシアはやや落ちますね。世界的 に有名なこの国のデザインのレベルを考えると、手堅くまとめた印象。もうちょっと冒険してほしかった。イングランドとウェールズは僅差の争い。正直、迷い ます。ウェールズはドラゴンが明るいのがいいですね。口としっぽの矢印が上向きで、上昇する力強さが伝わってくる。ただ、ここはイングランドを首位にしましょう。3頭 のライオンの表情、何ともいえない味がありますからね。

1位イングランド、2位ウェールズ、3位ロシア、4位スロバキア。

 

《グループC》

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(上から時計回りに北アイルランド、ウクライナ、ポーランド、ドイツ)

北アイルランドの圧勝ですね。これは一度見たら忘れられないインパクトがあります。いいデザインです。それに引き換え、残りの3カ国は低調。ドイツなんて 自動車メーカーのロゴみたい。質実剛健なお国柄は出ていますが、面白味には欠けます。ドイツは伝統的にインダストリアルは評価が高いですが、グラフィックデザインは不得手なんです。ポーランドは、ちょっと意味不明。エンブレムはひと目見て何かわからないといけないですが、これボールなのか、新体操のリボン なのか、よくわかりません。以前のエンブレムが素晴らしいだけに、もったいないですね。

1位北アイルランド、2位ウクライナ、3位ポーランド、4位ドイツ。

ということで今宵はここまで。グループD以降はまた明日、お楽しみに。

 

亞子さん●東京生まれ。ブックデザイン中心のグラフィックデザイナー。好きな選手はジェラード、イニエスタ、赤星憲広。引っ越し歴13回。

 

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