壁画ライブラリー
Murals
Jun.27.2017
語り継がれる5つの年号
Rio de Janeiro, Brasil2014 ご無沙汰していたブラジル・ワールドカップ壁画シリーズを再開。力作の数々をご覧あれ!

魅惑の都市リオ・デ・ジャネイロは壁画の宝庫。特に「ファベイラ」と呼ばれるスラム街は、ワールドカップになると愛と情熱に満ちた庶民の作品であふれ返る。聖地マラカナン・スタジアムに近いファベイラ「マンゲイラ」の路地を歩いてみました。

大通りにはリオが誇る4大チームのエンブレムが。左からフラメンゴ、バスコダガマ、フルミネンセ、ボタフォゴ。

路地はもちろんカナリア色。路上にはブラジルが世界一になった記念すべき5つの年号が描かれていた。

リオといったら、コルコバードの丘のキリスト像。ワールドカップ中は、カナリア色の着物を身にまとうらしい。

「黄金のトロフィは私たちのものよ!」

なんでもイエロー&グリーンに染めてしまう。

ん? なんだこれは?

優勝した年の英雄のユニフォームが描かれていました。70年大会の立役者は、もちろん背番号10のペレ!

右側に描かれているのはキリスト像、シュガーマウンテン、マラカナンといったリオの名所の数々。地元を愛する人々の気持ちが伝わってくる。

子どもの落書き? 水墨画を思わせるシンプルな作品も。
ファベイラはよそ者が立ち入るには怖いところ。とはいえワールドカップ中は地元のみなさんも浮かれ気分。「美しい絵を撮らせてください」と頼むと、「いくらでもどうぞ。こういうのは日本にはないのか」と喜んでくれて、家に上げてくれた一家までいました。
みんなの願いが届くように……。そう願いながら、色鮮やかなマンゲイラの路地をあとにしました。